一汁一菜、一木材

ただの備忘録です

銀魂っていいな~

 

 お久しぶりです。

 

 本当は15日に更新すべきものだが、過ぎてしまったことはしょうがない。ということで、今回は2018年9月15日発売の週刊少年ジャンプにて週刊連載を終了した、空知英秋氏著の『銀魂』について話したいと思う。

 

 私はいわゆるオタクに分類される人間で、小さい頃からアニメ・ゲーム・漫画etcに彩られた毎日を現在進行系で送っている。その中でも、銀魂はそんな人生のうちでとりわけ一番付き合いが長い作品である。

 初めてそれを知ったのは小学校高学年の頃。2000年代のジャンプは、(私が最もジャンプに接近していた時代であるということもあり、贔屓目も大いにあると思うが)人気作がドンドンと掲載され、それに伴いアニメ化も成されることが多かったと記憶している。ONE PIECEやHUNTERXHUNTERは既に大御所の雰囲気を漂わせており、その脇をNARUTOBLEACHテニスの王子様DEATH NOTE家庭教師ヒットマンREBORN!や現在は別雑誌へと移籍したD.Gray-manなどが固めるという盤石としか言いようがない布陣であった。(後続にハイキュー!!黒子のバスケ暗殺教室などが続くのだから、ジャンプの層の厚さには驚かされる。)

 そんな中で、そんな作品の中で、よりにもよってずっと寄り添うことになったのが銀魂であった。当時はコミックスを全部揃えられるような財力が無かったため、母親が買ってくるコミックスを読む場合が多く、ジャンプコミックスBLEACH銀魂を主に買ってきたのであるが、BLEACHの方は「まだあんたには早い」という理由で早いときから読めたのは銀魂のみだった。何故?の一言でしかない。(下ネタの酷さで言えば断然に銀魂の方が上だろうに…)

 

 ともかくとして、銀魂には本当にたくさんのことを教えてもらった。自分の武士道というルールを守るということ、腐れ縁という概念、血が繋がらなくとも存在する絆、笑いを誘う言い回し、やったことないはずなのに溜まっていくドラクエの知識、…それらを、センス抜群の磨き抜いた言葉で伝えてもらった。ただ、漫画にしてはあまりにも文字のウェイトが高かったのも本当だ。声優さんも長いセリフを息継ぎなしで話さないといけなくて、大変であっただろう。

 アニメ版銀魂も、語り尽くせぬ思い出がたくさんある。何をどう思ってゴールデンタイムで放送し続けようと思ったのであろうか。当然のように左遷された後も、BGM使用の問題で地上波放送版が完全版というわけがわからぬ逆転現象が起きたり、かと思えば崩れぬことのない作画で派手な戦闘シーンを描いたり。原作の魅力を最大限引き出して、一躍銀魂の名を有名にした。私が何よりも感心していたのは、アイドルであるお通ちゃん歌唱以外のキャラクターソングを一切出さなかったことだ。その頃はREBORNやらテニスの王子様やらでたくさんキャラクターソングCDが発売されており、お金を稼ごうと思えばいくらでも稼げるはずだったが、放送開始から10年以上たった今でも、そういう類のものは発売されていない。原作者曰く銀魂の登場人物は歌うような人間ではないらしいが、それを律儀に守り続けているスタッフたちが、大好きである。

 懸念された実写化も、蓋を開けてみれば大成功であった。原作ファンが愕然とすることが少なくない漫画原作実写映画で、小さい頃から共に原作のファンである友人と映画館に喜び勇んで向かえることの、なんと幸福なことか。監督並びに役者さんたちに、最大限の感謝を送りたい。実写映画の話だけでもブログが書けてしまうので、今回は割愛。

 アニメが長年放映され、二本の映画も制作され、最終章に突入して実写映画にもなり、私の隣りにいた銀さんは、いつしかジャンプを背負って立つ存在にまでなっていた。今でも私はその実感は薄く、不思議な感覚である。Twitterトレンドに度々上がったとき、ZIP!で取り上げられたと聞かされたときもだ。昔からよく知る近所の変なお兄さんが、どんどんスターダムに駆け上がっているのを、呆けた顔で眺めるしか出来ない感覚。連載が終わって銀さんの年齢を追い越し、しわしわのお婆さんになったとしても、坂田銀時という男は年上で、ちゃらんぽらんとしただけどどこか格好いいお兄さんで居続けるのだろう。神楽ちゃんや新八のことはもう年下だなあと思えるというのに。

 

 本当に、銀魂のことを話し出すと、まとまらないし止まらない。それくらい、銀魂を構成する何もかも全てずっと大好きであった。これは中々に稀有なことではないだろうか。それをなんだかんだで10年以上。原作者である空知先生はもっともっと長い時間に感じるのではないだろうか。本当にお疲れ様でした。最終回を迎えた感想としては、

 

 

 テニプリっていいな~と思った。

 

 

 …さすが、終わる終わる詐欺という言葉を生み出したチンピラ漫画は違う。ずっこけて、心の底から笑ってしまった。(厳密に言えば原作は一切終わる終わる詐欺というのをしておらず、大体はアニメが戦犯であるのだが漫画でも一回それに近いギミックを仕込んでいたので、まあ、お互い様である。)しんみりしてしまうところに、キュッと緩さを加えてくるのは、劇場版二作目の某シーンを彷彿とさせる。

 

 本当の千秋楽はジャンプGIGAにて。銀さんが貫いた侍道、最後まで追わせていただきます。

 本日はこれにて。